「長野県に薬科大学はなぜ必要か」フォーラムを開催

平成25年3月31日(日)午後2時から 松本市のMウイング3階大会議室で、「長野県に薬科大学はなぜ必要か」とのテーマでフォーラムを開催し、約70名が参加されました。

初めに、コミュニティネットワーク長野の小出会長より、県短の4年生における薬科大学の経緯について説明がありました。

続いて、金沢大学名誉教授・一般社団法人医薬品開発支援機構代表理事で薬学博士の辻 彰先生より「薬科大学の現状と薬剤師の将来像について」のテーマで、基調講演がありました。

辻先生からは、「長野近県8県で薬学部がない県は長野県と山梨県の2県だけ。就職分野の広さをアピール。今後の先端医療に対するより高度な知識を必要とする。また、在宅医療の推進より、薬学部のない地域では、優秀な薬剤師が不足する」との指摘がありました。

次に、「長野県に薬科大学はなぜ必要か」のテーマで、パネリスト 信州大学名誉教授 元副学長の伊藤武廣先生、松本大学予備校校長の高橋一彦先生、長野市議会議員の中野清史先生、ハマノインターナショナル代表 薬学博士の浜野正一郎先生、コーディネータ しらかば薬局 医薬学博士の上條幸雄先生、アドバイザー 金沢大学名誉教授 薬学博士の辻 彰先生らによるパネルディスカッションが行われました。

伊藤先生からは、「産業を興すような学部が必要。長寿県を維持するためにも、質の高い薬剤師を養成する学部は必要」と意見をしました。

中野先生からは、「長野県の状況をリサーチしているか?将来をどうしていくか?」「薬草は中国より80%輸入、荒廃農地における振興にも大きな影響力を持つ」と意見をしました。

浜野先生からは、「ライフ機関のコアサイエンスとして考える。」というアドバイスがありました。

上條先生からは、「24年度の薬剤師は8,641名。多くは、東京の大手ドラックストアに就職した。長野県の病院なども人材不足。」との報告がありました。
また、「薬剤師を目指す人材の県外流出を防ぐためにも、県立大に薬学部が必要であることを多くの人に知ってほしい」と話していました。



「長野県に薬科大学はなぜ必要か」フォーラム案内文     信濃毎日新聞2013.4.1掲載記事